有痛性外脛骨

こんな症状でお悩みではありませんか

有痛性外脛骨は、足の内側にある余分な骨(外脛骨)が原因で、日常生活や運動時に痛みや不快感を引き起こす疾患です。特に足の内側が靴に当たることで圧迫され、次のような症状を感じることが多いです。

  • 足の内側にコブのような突起があり、圧迫すると痛む
  • 長時間歩いたり、走ったりすると足の内側に痛みを感じる
  • 足の内側が赤く腫れたり、炎症を起こすことがある
  • 靴が当たる部分が痛み、靴を履くこと自体が苦痛になる
  • 足のアーチ部分に痛みを感じる、またはアーチが崩れている感じがする

これらの症状は、特に歩行やランニングをする際に悪化しやすく、放置すると慢性的な痛みにつながる可能性があります。スポーツや日常の動作を続けるのが困難になることもあるため、早めの対策が重要です。

『有痛性外脛骨』とは? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)は、足の内側にある「外脛骨(がいけいこつ)」と呼ばれる余分な骨が原因で痛みを引き起こす状態です。外脛骨は、多くの人には存在しない骨ですが、一部の人では足の舟状骨(しゅうじょうこつ)の内側に発生します。外脛骨自体は先天的に形成されるもので、生まれつき持っていることが多いですが、通常は痛みを感じません。

しかし、特定の条件下でこの骨が痛みや腫れの原因となることがあります。

有痛性外脛骨は、特に靴が外脛骨に当たって圧迫を受けることや、長時間の運動や歩行によって外脛骨周辺が炎症を起こすことで発症します。また、足のアーチが低くなる「偏平足」の方は、外脛骨に過度のストレスがかかりやすく、症状が現れるリスクが高まります。

外脛骨は足の舟状骨に付着しており、後脛骨筋という筋肉が足のアーチを支え、足の内側を安定させる役割を果たしています。しかし、外脛骨があることでこの筋肉に負担がかかり、炎症や腱炎を引き起こすことがあるため、痛みや腫れが発生します。

また、有痛性外脛骨は思春期や成長期の若者に多く見られます。

これは、成長期に足の骨や筋肉が急速に発達する中で、足のアーチや外脛骨に過度な負担がかかるためです。特に運動部に所属している子供やスポーツを積極的に行う若者に多く見られる症状です。

『有痛性外脛骨』になる原因は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨の主な原因は、足にかかる過度な負担や、足のアライメント(整列)の問題によるものです。以下に、具体的な原因を詳しく解説します。

1. 偏平足
偏平足は、足のアーチが低く、足全体が内側に倒れ込みやすい状態です。偏平足の人は、足のアーチを支える役割を持つ後脛骨筋に余計な負担がかかり、外脛骨の部分に圧力が集中します。この過剰な圧力が原因で外脛骨周囲に炎症が起こり、痛みを伴うことがあります。偏平足の人は特に有痛性外脛骨のリスクが高く、症状が現れやすいです。

2. 靴の圧迫
靴が外脛骨部分に強く当たることも原因の一つです。特に足にフィットしていない靴や、内側が硬い素材でできた靴を履いている場合、外脛骨が圧迫され、痛みや炎症が生じます。長時間の歩行や運動を繰り返すと、摩擦や圧力によって症状が悪化します。

3. 長時間の運動や歩行
ランニングやジャンプを伴うスポーツ、長時間の歩行などは、足全体に大きな負荷をかけます。特に外脛骨が発達している人の場合、この負荷が過剰になり、足の内側に炎症や腱炎が起こりやすくなります。スポーツを行っている人や、運動量が多い人に有痛性外脛骨が多く見られるのは、このためです。

4. 成長期の骨格変化

成長期にある子供や若者では、骨が急速に成長し、外脛骨にかかるストレスが増加します。骨が発育途中にあるこの時期に、足に過度な負荷がかかることで、外脛骨に炎症が生じやすくなります。特に運動部に所属している学生やスポーツに熱心な若者は、このリスクが高くなります。

5. 遺伝的要因
有痛性外脛骨は、家族内に同様の外脛骨を持つ人がいる場合、遺伝的に影響を受けやすいとされています。遺伝的要因によって外脛骨が形成され、痛みを引き起こしやすい体質を持つことが考えられます。

『有痛性外脛骨』を放置・悪化するとどうなるの? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨を放置すると、痛みや炎症が悪化し、さらに深刻な状態に進行することがあります。初期の段階で適切に治療しないと、以下のような問題が発生する可能性があります。

1. 慢性的な痛みの増加
有痛性外脛骨は、初期段階では一時的な痛みや腫れとして現れることが多いですが、治療を怠ると慢性的な痛みが生じることがあります。特に長時間歩いたり、運動したりする際に痛みが悪化し、日常生活に支障をきたす可能性があります。痛みが持続する場合、足をかばうような不自然な歩行が習慣化し、さらに足の他の部分にも影響を与えることになります。

2. 足全体の機能低下
有痛性外脛骨を放置することで、足全体の機能が低下するリスクがあります。特に外脛骨周囲の筋肉や腱に過度な負担がかかり、炎症が拡大することで、足の動きが制限されます。足のアーチが崩れることで、歩行時のバランスが悪くなり、他の関節や筋肉に負担がかかる可能性もあります。

3. 偏平足の悪化
偏平足の方が有痛性外脛骨を放置すると、偏平足自体がさらに悪化することがあります。足のアーチが低下することで、外脛骨にかかる負荷が増加し、痛みが増すだけでなく、足のアーチの崩れが進行してしまいます。これにより、歩行や立ち仕事がますます困難になり、膝や腰にまで負担が広がることがあります。

4. 他の疾患を引き起こす可能性

有痛性外脛骨を放置することで、足底筋膜炎やアキレス腱炎など、他の足の疾患を引き起こすリスクも高まります。外脛骨によって足全体のバランスが崩れることで、足底筋膜やアキレス腱に過度な負担がかかり、炎症を起こしやすくなります。これにより、歩行が困難になるだけでなく、全身の動作にも影響が及ぶ可能性があります。

5. 手術が必要になることも
保存療法で改善しない場合や、症状が長期化・悪化した場合、外脛骨の切除手術が必要になることがあります。手術は最後の手段とされますが、痛みや炎症が慢性化している場合は、外科的処置が有効です。手術後はリハビリが必要となり、完治までに時間がかかるため、できるだけ早期の治療が推奨されます。

『有痛性外脛骨』の治療方法・セルフケアの方法は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨の治療には、保存療法から手術までさまざまな方法があります。症状の進行具合や痛みの程度によって最適な治療法を選択することが重要です。ここでは、一般的な治療法とセルフケアの方法を詳しく紹介します。

1.安静と活動制限

まず最初に、足にかかる負担を減らすために安静を保つことが重要です。特に痛みが強い場合は、運動や長時間の歩行を控え、炎症が治まるまで活動を制限します。スポーツをしている場合、無理にトレーニングを続けると症状が悪化するため、症状が落ち着くまで休養を取ることが推奨されます。

2.アイスパックによる冷却

炎症や腫れがひどい場合は、アイスパックを用いて患部を冷やすことで痛みを和らげることができます。冷却は、1回につき15〜20分程度、1日に数回行うことで効果的です。冷却する際には、タオルを介して肌に直接当てないように注意しましょう。

3.適切な靴の選択

足に合った靴を履くことも治療の一環です。特に柔らかい素材の靴やクッション性の高い靴を選ぶことで、外脛骨への圧力を軽減できます。さらに、整形外科用のインソールを使用することで、足のアーチをサポートし、偏平足の方でも足全体にかかる負荷を均等に分散させることができます。

4.ストレッチと筋力トレーニング

足のアーチを支える筋肉を強化し、柔軟性を高めることも、治療と再発防止に効果的です。特にふくらはぎや足底筋膜、アキレス腱のストレッチを行うことで、足全体のバランスを改善します。また、筋力トレーニングを行うことで、足のアーチを支える筋肉を強化し、外脛骨にかかる負担を軽減します。

  • ふくらはぎのストレッチ:足を前後に開き、後ろ足のかかとを床に押しつけながら前方に体重をかける。
  • 足底筋膜のストレッチ:テニスボールやゴルフボールを足の裏で転がして、足底筋膜をほぐす。

5.物理療法とマッサージ

腸脛靭帯炎や他の筋肉の炎症を和らげるために、物理療法が有効です。超音波療法や電気刺激療法などを用いて、患部の血流を改善し、痛みや炎症を軽減させる効果があります。また、筋肉の緊張を緩和するためにマッサージも取り入れられ、足の動きを改善するのに役立ちます。

6.テーピングやサポーターの使用

運動や日常生活で外脛骨にかかる負担を軽減するために、テーピングやサポーターを使用することが推奨されます。テーピングは、外脛骨や足のアーチをサポートし、過剰な負荷を防ぐ効果があります。サポーターも足の安定性を高めるため、特に長時間の歩行や運動を行う際に役立ちます。

7.手術の選択(重度の場合)

保存療法で改善しない場合や、痛みが慢性的に続く場合には、外脛骨の切除手術が検討されます。手術は最後の手段として選択されるべきですが、症状が重度の場合には有効な治療法です。手術後はリハビリを通じて足の機能を回復させる必要があり、回復期間は数ヶ月に及ぶこともあります。

『有痛性外脛骨』が治るまでの期間の目安は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨の治癒期間は、症状の重さや治療法によって異なりますが、早期に適切な治療を行うことで比較的短期間で回復が見込まれます。ここでは、回復までの期間の目安を説明します。

1.軽度の症状の場合:1〜2週間

軽度の有痛性外脛骨の場合、安静と適切なセルフケアを行うことで、1〜2週間程度で痛みや腫れが軽減することが多いです。この間、運動や長時間の歩行を避け、アイシングやインソールを活用することで、足への負担を最小限に抑えます。痛みが引いた後も、ストレッチや筋力トレーニングを続けることで再発を防止できます。

2.中程度の症状の場合:2〜6週間

中程度の痛みや腫れがある場合、治療には2〜6週間かかることがあります。この期間中は、アイシングや適切な靴の着用、ストレッチや筋力トレーニングを継続的に行うことで、徐々に症状を改善します。また、物理療法やマッサージを併用することで、回復を促進させることができます。

3.重度の症状の場合:2〜3ヶ月以上

症状が重度の場合、回復までに2〜3ヶ月以上かかることがあります。この場合、保存療法だけではなく、手術が検討されることもあります。手術後はリハビリが必要となり、術後の回復期間も含めて数ヶ月を要する可能性があります。回復後も、足にかかる負担を減らすための予防策を徹底し、再発を防ぐことが重要です。

4.回復期間に影響を与える要因

治癒期間は、以下の要因によっても変動します。

  • 年齢:若い人は比較的早く回復しますが、年齢が高い場合は回復が遅れることがあります。
  • 活動量:日常的に激しい運動を行っている人は、回復に時間がかかる傾向があります。
  • 適切なケアの有無:インソールや靴の選択、セルフケアの徹底が早期回復に大きく影響します。

『有痛性外脛骨』の予防方法は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨は、日常的なケアや習慣の改善によって予防することが可能です。特に足に負担をかけやすい生活や運動をしている人は、足の健康を意識し、以下の予防策を取り入れることが重要です。

1.適切な靴の選択

足に合った靴を選ぶことは、有痛性外脛骨の予防において非常に重要です。靴選びのポイントは以下の通りです。

  • 足にしっかりフィットする靴:足の形に合った靴を選ぶことで、外脛骨部分に過度な圧迫を与えないようにします。

  • クッション性の高い靴:歩行時の衝撃を吸収するクッション性が高い靴を選ぶことで、足にかかる負担を軽減します。
  • アーチサポートがある靴:足のアーチをサポートする靴やインソールを使用することで、偏平足の方でも外脛骨への負担を減らすことができます。

2.インソールの使用

足のアーチを適切にサポートするために、インソールを使用することが有効です。特に偏平足の方や、足に過度な負担がかかる方は、整形外科用のインソールを使用することで足全体のバランスを整え、外脛骨への圧力を軽減できます。

3.ストレッチと柔軟性の向上

足の筋肉や腱の柔軟性を高めることも、有痛性外脛骨の予防に効果的です。日常的に足のストレッチを行い、足のアーチを支える筋肉を柔軟に保つことで、外脛骨への負担を減らします。

  • ふくらはぎのストレッチ:かかとを床につけ、壁に手をついて前傾姿勢をとることで、ふくらはぎや足底筋膜を伸ばします。

  • 足底筋膜のほぐし:テニスボールやゴルフボールを足裏で転がし、足底の筋肉をほぐします。

4.筋力トレーニング

足のアーチを支える筋力を強化することで、足全体のバランスを整え、外脛骨への過度な負荷を防ぐことができます。特に、ふくらはぎや足底の筋力を強化するトレーニングを行うことで、足の安定性が向上します。

5.適切な運動量の調整

長時間の歩行や過度な運動は外脛骨に負担をかけるため、運動量を適切に調整することが予防の鍵です。特に、スポーツや運動を行う際は、ウォームアップやクールダウンを十分に行い、足にかかる負担を軽減します。運動の際には、テーピングやサポーターを活用することも効果的です。

まとめ 新潟市中央区 たかやま接骨院

有痛性外脛骨は、足の内側にある外脛骨が原因で痛みや炎症を引き起こす疾患ですが、適切な治療とセルフケアによって改善が可能です。症状を悪化させないためには、足にフィットした靴の選択やインソールの使用、ストレッチや筋力トレーニングの習慣化が重要です。早期に対応することで、長期的な痛みや運動制限を避け、日常生活の質を維持することができます。定期的なケアと予防策で、健康な足を保ちましょう。

執筆者:
院長 高山 慶市(治療家歴34年)

日頃から患者様一人一人の声に耳を傾け、私たち施術者との壁をなくして、安心して気軽に来院していただけるよう心がけております。

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