野球肘

こんな症状でお悩みではありませんか

野球肘、正式には「投球障害肘」と呼ばれるこの症状は、特に野球選手に多く見られ、ピッチャーやキャッチャー、外野手など、頻繁にボールを投げる動作を繰り返すことで肘に痛みが生じることが特徴です。若年層からプロ選手に至るまで、幅広い層で発症が見られ、肘の内側や外側、さらには後方に痛みを感じることがあります。

もし、以下のような症状でお悩みの場合、野球肘の可能性があります。

  • 投球後に肘の内側や外側に痛みが走る
  • ボールを投げるときに肘に違和感を感じる
  • ボールを投げるたびに肘に負担がかかり、痛みが増す
  • 投球動作後、肘の曲げ伸ばしが難しくなる
  • 肘の可動域が狭まり、力強く投げることができない

これらの症状を放置すると、肘の炎症が進行し、痛みが強くなるだけでなく、場合によっては手術が必要になることもあります。特に、成長期の若年層での発症が多いため、早期発見と治療が非常に重要です。痛みや違和感を感じたら、すぐに専門家に相談し、適切な治療を受けることをお勧めします。

『野球肘』とは? 新潟市中央区 たかやま接骨院

『野球肘』とは、正式には「投球障害肘」と呼ばれ、ボールを投げる動作の繰り返しによって肘関節に過度な負担がかかり、炎症や損傷を引き起こす状態を指します。特に野球選手に多く見られるため、「野球肘」として広く知られていますが、ソフトボールやバドミントンなど、腕を強く使うスポーツでも発症することがあります。

野球肘は、大きく分けて3つのタイプに分類されます。

  • 内側型野球肘:肘の内側の靭帯や腱に負担がかかり、炎症や断裂を引き起こすものです。これは、投球動作でボールをリリースする際に肘の内側に強い引っ張り力がかかるために発生します。

  • 外側型野球肘:肘の外側にある軟骨や骨が、投球時に圧迫され、損傷するタイプです。外側型野球肘は、肘の内側に負担がかかる動作を繰り返すことで、肘の外側が圧迫されることによって生じます。

  • 後方型野球肘:肘を伸ばす際に、肘の後方に圧力がかかり、骨同士が衝突することで炎症や損傷が起こるタイプです。特にピッチャーのように投球動作で肘を繰り返し伸ばす動作を行う選手に多く見られます。

野球肘は、肘の関節や靭帯、腱、骨に大きなダメージを与える可能性があり、適切な治療を行わなければ、痛みが慢性化するリスクがあります。特に、成長期の子どもたちにおいては、骨の成長が未完成なため、野球肘が進行すると骨が変形する恐れもあります。

野球肘が疑われる場合、早期に診断を受け、適切な治療を開始することが肝心です。また、野球肘は初期の段階での対応が非常に重要であり、軽度の段階で治療を開始すれば、短期間での回復が見込まれます。

『野球肘』になる原因は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘は、繰り返し行われる投球動作や、無理なフォームによる負担が肘関節に蓄積することで発症します。具体的には、以下のような原因が野球肘を引き起こす主な要因です。

1.投球動作の繰り返し

野球肘の最大の原因は、投球動作の繰り返しです。特にピッチャーやキャッチャーは、一試合で何十回、時には何百回もボールを投げます。この反復運動が肘関節に負担をかけ、靭帯や腱、軟骨にダメージを蓄積させます。特に、肘の内側に引っ張る力がかかるため、内側型の野球肘が発生しやすくなります。

2.過度の投球数と無理なプレー

過度な投球数や無理をしたプレーは、肘にかかる負荷を増大させます。特に試合中に痛みを感じながらも無理して投げ続けると、肘の損傷が進行しやすくなります。加えて、短期間に過剰な投球を行うことは、肘の休息が十分に取れず、野球肘を引き起こす大きなリスクとなります。

3.不適切なフォーム

不適切な投球フォームも野球肘の原因となります。正しい投球フォームでは、肩や体幹、下半身を使って力を分散しますが、フォームが崩れていると肘に過剰な負担がかかります。特に、腕だけでボールを投げる動作は肘への負荷が大きく、損傷のリスクが高まります。

4.筋力や柔軟性の不足

筋力や柔軟性が不足している場合、肘にかかる負担を他の部位で補えず、直接肘関節にダメージが蓄積されやすくなります。特に、肩や前腕の筋力不足や、股関節や体幹の柔軟性が低いと、正しい投球動作ができず、肘に負担が集中します。

5.成長期の特性

成長期の子どもは、骨や関節が発達途中であるため、肘への負担が大きくなると、野球肘が発症しやすくなります。特に、骨の成長板がまだ未成熟な時期に過度な投球を繰り返すと、成長板が損傷し、肘関節の変形を引き起こす可能性があります。これは、将来的に肘の可動域や筋力に影響を与える深刻な問題です。

6.過度な負荷のかかるピッチングスケジュール

試合や練習のスケジュールが詰まりすぎていると、肘の休息が十分に取れません。特に、連続して試合に出場する場合、肘の回復が追いつかないため、疲労が蓄積され、最終的に野球肘を引き起こします。

これらの原因は単独で野球肘を引き起こすこともありますが、多くの場合、複数の要因が重なって発症します。特に、成長期の子どもや過剰な練習を行う選手は、日常的にフォームや投球数に注意を払い、適切なケアを行うことが大切です。

『野球肘』を放置・悪化するとどうなるの? 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘を放置し、適切な治療を行わないままプレーを続けると、症状が悪化し、日常生活やスポーツ活動に深刻な影響を与えることがあります。以下に、野球肘を放置・悪化させた場合に起こり得る問題を詳しく説明します。

1.慢性的な痛みと肘関節の機能障害

野球肘の痛みを無視して投球を続けると、慢性的な痛みが発生し、最終的に肘の動きが制限されることがあります。炎症が進行すると、肘の靭帯や腱、軟骨に深刻なダメージを与え、肘関節全体の可動域が狭まる原因になります。特に、痛みが慢性化すると、日常生活でも肘を使う動作が困難になり、スポーツを続けることが難しくなります。

2.軟骨や骨の損傷

野球肘を放置すると、肘の軟骨や骨にも損傷が及ぶ可能性があります。特に、外側型の野球肘では、肘関節の軟骨が摩耗し、骨の変形や骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の突出が生じることがあります。これは、肘の動きを阻害し、投球動作だけでなく日常的な腕の動きにも支障をきたす原因になります。

3.成長期の選手における骨の成長障害

成長期の子どもが野球肘を発症し、適切な治療を受けずに投球を続けた場合、肘の成長板に負担がかかり、骨の成長障害が起こるリスクがあります。成長板はまだ柔らかく、成長途中にあるため、過剰な負荷がかかると正常な骨の発育が妨げられ、肘の変形や骨の発育不全を引き起こすことがあります。これにより、肘関節の機能が著しく低下し、将来的なスポーツ活動にも大きな制約を生じる可能性があります。

4.手術が必要になるケース

症状が重度化した場合、手術が必要になることがあります。例えば、内側型野球肘で靭帯が完全に断裂している場合や、外側型野球肘で軟骨や骨が大きく損傷している場合は、手術で損傷部分を修復する必要があります。手術後の回復には長期間のリハビリが必要であり、再発リスクも高いため、可能な限り早期の治療が望ましいです。

5.肘の将来的な障害

野球肘を悪化させた結果、最終的に肘の永続的な障害が残ることもあります。特に、痛みが慢性化し、関節の可動域が狭まると、完全に回復することが難しくなるケースもあります。これは、野球やスポーツ活動の継続が難しくなるだけでなく、日常生活でも腕を使った作業に支障をきたし、生活の質が大幅に低下することにつながります。

6.精神的なストレスと競技の中断

慢性的な痛みや肘の機能制限により、スポーツ活動が中断されることで、精神的なストレスも増加します。特に、競技レベルの高い選手にとって、野球肘による長期間の休養は大きな不安やストレスの原因となり、競技生活への復帰に対してプレッシャーを感じることもあります。

このように、野球肘を放置すると症状が悪化し、最終的には肘関節の機能が著しく低下し、日常生活やスポーツ活動に深刻な影響を与える可能性があります。早期に専門家の診察を受け、適切な治療を行うことが重要です。

『野球肘』の治療方法・セルフケアの方法は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘の治療は、症状の進行具合や発症原因に応じて異なります。初期段階であれば保存療法(手術を行わない治療)で改善することが多く、症状が重度化した場合には、手術が必要になることもあります。ここでは、一般的な治療方法と自宅でできるセルフケアについて詳しく解説します。

1.安静と投球制限

野球肘の初期段階では、安静にすることが最も重要です。まず、肘にかかる負担を減らすために、投球や肘を酷使する動作を一時的に制限し、炎症を抑えることが第一のステップです。投球をやめる期間は、通常2〜3週間が目安となりますが、症状が改善するまで無理をしないことが大切です。

2.アイシング(冷却)

急性の炎症がある場合、アイシングを行うことで炎症や痛みを軽減する効果があります。アイスパックや氷嚢を使って、1日3〜4回、15〜20分程度、肘の痛む箇所を冷やします。これにより、炎症の広がりを抑え、症状を緩和することが期待できます。

3.ストレッチとリハビリ

痛みが和らいできたら、肘や前腕、肩のストレッチを行い、柔軟性を回復させることが大切です。特に、前腕の筋肉を伸ばすストレッチや、肩甲骨の可動域を広げるリハビリ運動を行うことで、再発防止にもつながります。例えば、以下のようなストレッチが効果的です。

  • 前腕のストレッチ:手のひらを下にして、反対の手で指を引っ張り、手首を伸ばします。30秒間保持し、痛みがない範囲で行います。
  • 肩甲骨のエクササイズ:肩を回す運動や、腕を頭上に伸ばして肩を動かすエクササイズで、肩甲骨の柔軟性を高めます。

4.サポーターやテーピングの使用

スポーツや日常生活において、サポーターテーピングを活用することで、肘にかかる負担を軽減できます。特に、投球動作を再開する際には、肘をサポートする専用のサポーターを装着することで、関節や靭帯の負荷を抑え、再発を予防することが可能です。テーピングは、肘の内側や外側にしっかりとサポートを入れることで、安定した動作をサポートします。

5.電気治療や超音波治療

接骨院や整骨院では、電気治療超音波治療を使用して、筋肉や腱の回復を促す治療が行われます。これらの治療は、患部の深部に働きかけて血行を促進し、痛みを緩和する効果があります。特に、慢性的な野球肘や、症状が悪化している場合には、定期的にこれらの治療を受けることで、早期回復が期待できます。

6.投薬治療

**非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)**などの薬を使用して、痛みや炎症を抑える治療も行われます。これにより、一時的に症状を和らげることが可能ですが、あくまで対症療法であり、根本的な改善にはならないため、リハビリや他の治療法と併用することが推奨されます。

7.手術

野球肘が重度で、靭帯や腱、軟骨に大きな損傷がある場合、手術が選択されることがあります。特に、靭帯が断裂している場合や、骨や軟骨に変形が生じている場合には、手術で損傷部分を修復する必要があります。術後はリハビリが必要であり、完全に回復するまでには時間がかかるため、早期治療が推奨されます。

セルフケアのポイント

自宅で行えるセルフケアとしては、ストレッチアイシング、そして無理のない安静が基本です。また、痛みが和らいできたら、軽い筋力トレーニングを取り入れることで、肘周りの筋肉を強化し、再発を予防することが重要です。

野球肘は早期発見と適切なケアが肝心です。セルフケアだけでなく、専門家のアドバイスを受けながら治療を行うことで、症状を改善し、再発を防ぐことができます。

『野球肘』が治るまでの期間の目安は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘の治療期間は、症状の程度や個々の回復力によって異なります。早期に治療を開始し、適切なセルフケアやリハビリを行えば、比較的短期間で改善することが期待できますが、症状が進行している場合や、手術が必要なケースでは回復までに時間がかかることがあります。

1.軽度の場合

野球肘の症状が軽度であり、炎症が初期段階であれば、2〜4週間程度の安静とリハビリで改善することが一般的です。この場合、肘への負担を減らし、ストレッチやアイシングなどのセルフケアを行いながら、徐々に投球を再開することが可能です。特に早期の発見と対応が、回復期間を短縮する鍵となります。

2.中度の場合

中度の野球肘では、肘の痛みが持続し、投球動作に支障をきたすことが多くなります。この場合、6〜12週間程度の治療とリハビリが必要になることがあります。リハビリでは、前腕や肩、体幹の筋力を強化しながら、正しいフォームでの投球動作を再習得することが重要です。また、肘の痛みが和らぐまで、投球を制限し、専門家の指導を受けながら回復を進めることが推奨されます。

3.重度の場合

重度の野球肘では、靭帯や腱に大きな損傷が見られ、炎症が慢性化していることが多いため、3〜6か月以上の治療期間が必要になることがあります。特に、手術が必要な場合や、長期間にわたって症状を放置していた場合には、回復に時間がかかることが多く、術後のリハビリにも長期間の取り組みが必要です。

4.手術が必要な場合

手術が必要な場合、術後の回復には6か月以上かかることがあります。手術後は、リハビリを通じて徐々に肘の機能を回復させ、最終的にスポーツへの復帰を目指すことになります。特に、手術後のリハビリは慎重に進める必要があり、無理をせずに計画的に回復を進めることが重要です。

5.再発のリスクとその防止

野球肘は再発のリスクが高い症状でもあります。特に、早期に症状が改善しても、肘に負担がかかる動作を再開すると再発する可能性があります。そのため、回復後もリハビリを続け、筋力や柔軟性を維持することが重要です。適切な休息を取ることや、正しいフォームでの投球を意識することで、再発を防ぐことができます。

総じて、野球肘の回復期間は、症状の軽重や治療法によって大きく異なります。早期に治療を開始し、セルフケアと専門的なリハビリを組み合わせることで、回復を促進し、再発を防止することが可能です。無理をせず、根気強く治療に取り組むことが大切です。

『野球肘』の予防方法は? 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘は、過度な投球動作や不適切なフォームによって肘に負担がかかることで発症します。そのため、予防には日常的なケアと正しいフォームの習得が非常に重要です。ここでは、野球肘を予防するための具体的な方法をいくつか紹介します。

1.正しいフォームを身につける

正しい投球フォームを習得することは、肘への負担を軽減するために最も重要です。ピッチャーやキャッチャーだけでなく、野手にとっても、投球時に肘だけでなく肩や体幹を使って力を分散させることが大切です。特に、腕だけで投げる動作は肘に大きな負担をかけるため、適切な投球動作を身につけるために、専門家の指導を受けることが推奨されます。

2.投球数を制限する

過度な投球が野球肘の主な原因の一つです。特に、成長期の選手は骨や関節が発達途中であるため、投球数の制限を行うことが重要です。1日に投げる球数や、1週間の投球回数を適切に管理し、肘を休ませる時間を設けることで、炎症や疲労の蓄積を防ぐことができます。

3.十分なウォーミングアップとクールダウン

ウォーミングアップは、投球動作に入る前に筋肉を温め、柔軟性を高めるために重要です。特に、肩や前腕の筋肉をしっかりと動かしておくことで、投球時に肘にかかる負担を軽減できます。また、投球後にはクールダウンとしてストレッチを行い、筋肉や腱をリラックスさせることが必要です。これにより、筋肉の緊張を緩和し、疲労回復を促進します。

4.筋力トレーニングと柔軟性向上

肘や肩、体幹の筋肉を強化することで、投球時の力を分散させ、肘への負担を軽減できます。特に、肩甲骨周りの筋力前腕の筋肉を強化するエクササイズが推奨されます。また、柔軟性を高めるためのストレッチを日常的に行うことで、可動域が広がり、肘の負担を軽減することが可能です。筋力トレーニングとストレッチを組み合わせたトレーニングプランを取り入れることが、予防に役立ちます。

5.定期的な休息

投球動作に頻繁に肘を使用する選手は、定期的な休息が必要です。肘にかかる負荷を減らすためには、1週間に数日は肘を休める時間を作り、過剰な使用を避けることが重要です。また、試合や練習の後は、しっかりとアイシングを行い、炎症を抑えることで予防効果が高まります。

6.サポーターやテーピングの活用

肘に負担がかかりやすい選手は、サポーターやテーピングを活用することで、肘関節のサポートを強化し、負担を軽減することができます。特に、投球中に不安がある場合や、回復途中の選手にとっては効果的です。適切なサポーターを選び、正しく装着することで、肘の安定性が向上し、ケガのリスクが低減します。

7.早期の対応と専門家の診察

少しでも肘に痛みや違和感を感じた場合は、早めに対応することが重要です。無理をしてプレーを続けると、症状が悪化し、回復が遅れる可能性があります。痛みが続く場合は、専門家の診察を受け、早期の治療を開始することで、症状が悪化する前に対処することができます。

野球肘は、予防策を適切に取り入れることで、発症や再発を防ぐことが可能です。特に、投球フォームの改善や筋力トレーニング、適切な休息を心がけることが、肘への負担を減らすために効果的です。日常的なケアを続けることで、健康な肘を保ち、野球を長く楽しむことができます。

まとめ 新潟市中央区 たかやま接骨院

野球肘は、繰り返される投球動作や不適切なフォームによって肘に負担がかかり、炎症や損傷を引き起こす症状です。特に、若い選手やピッチャーに多く発生し、放置すると慢性的な痛みや関節の機能障害、さらには手術が必要な状態にまで進行することがあります。早期発見と適切な治療が肝心であり、セルフケアや専門的なリハビリを組み合わせることで、症状を改善することが可能です。

また、予防には正しい投球フォームの習得、投球数の制限、筋力トレーニングやストレッチの継続が重要です。肘に少しでも痛みや違和感を感じたら、早めに専門家に相談し、適切な治療を受けることで、長期的な健康を保ちながら競技を続けることができるでしょう。

新潟市で野球肘に関する治療や予防方法についてお困りの方は、ぜひ新潟市中央区 たかやま接骨院にご相談ください。

執筆者:
院長 高山 慶市(治療家歴34年)

日頃から患者様一人一人の声に耳を傾け、私たち施術者との壁をなくして、安心して気軽に来院していただけるよう心がけております。

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