腰部脊柱管狭窄症
- 立っているとふともも、両足が痛む
- 少し歩いただけでふとももから足先にかけてしびれる
- 背中を丸めると足のしびれが楽になる
- 足に力が入りにくい
脊柱管狭窄症とは? 新潟市中央区 たかやま接骨院
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は、脊柱管と呼ばれる背骨の中を通る管状の空間が狭くなり、その中を通る神経や脊髄が圧迫されることで、痛みやしびれなどの症状を引き起こす疾患です。脊柱管は、脳から末梢へとつながる重要な神経経路であり、その正常な機能が日常生活において非常に重要です。
脊柱管狭窄症は、主に腰部脊柱管狭窄症と頚部脊柱管狭窄症の2つに分類されます。腰部脊柱管狭窄症は、腰の部分で脊柱管が狭くなる状態で、特に高齢者に多く見られます。一方、頚部脊柱管狭窄症は、首の部分で脊柱管が狭くなり、手や腕に症状が現れることが特徴です。
脊柱管狭窄症になる原因は?新潟市中央区 たかやま接骨院
脊柱管狭窄症の主な原因は、多岐にわたりますが、以下にその代表的な原因を挙げて詳しく解説します。
1. 加齢による変性
最も一般的な原因は、加齢に伴う脊柱の変性です。年齢とともに椎間板が劣化し、水分が減少することで弾力性が失われ、潰れてきます。この椎間板の変性により、椎骨の間隔が狭くなり、脊柱管が狭くなることがあります。
2. 骨棘の形成
骨棘(こつきょく)とは、骨の端に形成される突起物のことです。加齢や関節炎により、骨が異常に増殖し、骨棘が形成されます。これが脊柱管内に侵入し、神経を圧迫する原因となります。
3. 椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、椎間板の中にある髄核が外に飛び出し、神経を圧迫する状態です。椎間板が膨隆したり、破裂したりすることで、脊柱管が狭くなることがあります。特に若年層にも見られる原因の一つです。
4. 靭帯の肥厚
脊柱管の内側には、黄色靭帯という強い靭帯が存在します。加齢や繰り返しの負荷によって、この靭帯が厚くなり、脊柱管内のスペースを圧迫することがあります。
5. 外傷や手術後の変化
交通事故や転倒などの外傷、または脊椎手術後の瘢痕形成(はんこんけいせい)なども、脊柱管狭窄症の原因となることがあります。これにより、神経が圧迫されやすくなります。
6. 先天的な要因
まれに、先天的に脊柱管が狭い人もいます。これは遺伝的な要因によるもので、若年期から症状が現れることがあります。
7. その他の疾患
関節リウマチや脊椎の腫瘍、脊椎感染症など、他の疾患が原因で脊柱管が狭くなることもあります。これらの疾患は脊柱やその周囲の組織に影響を与え、狭窄を引き起こすことがあります。
脊柱管狭窄症を放置・悪化するとどうなるの?新潟市中央区 たかやま接骨院
脊柱管狭窄症を放置してしまうと、症状が徐々に悪化し、日常生活における様々な困難が増えていきます。
1. 痛みの悪化
脊柱管狭窄症の典型的な症状である痛みは、時間とともに悪化することがあります。初期の段階では腰や脚の軽い痛みや不快感が主ですが、放置すると痛みが強くなり、座っているだけでも痛みを感じるようになります。特に歩行時や立ち仕事時に痛みが強くなるため、日常生活の動作が大幅に制限されることがあります。
2. 感覚異常の進行
脊柱管狭窄症が進行すると、脚や手のしびれや感覚異常が悪化することがあります。しびれは初めは軽度であっても、次第に広範囲に広がり、感覚の鈍さやピリピリとした痛みを伴うことがあります。感覚異常が進行すると、物を持つ、書く、歩くといった基本的な動作が困難になることがあります。
3. 筋力低下
神経の圧迫が続くことで、筋力低下が進行します。これは、神経が正常に筋肉に信号を送ることができなくなるためです。筋力低下により、日常的な動作がさらに困難になり、転倒のリスクが増大します。特に高齢者の場合、転倒による骨折などの二次的な問題が生じる可能性が高くなります。
4. 間欠跛行の悪化
脊柱管狭窄症の特徴的な症状である間欠跛行(かんけつはこう)は、歩行中に痛みやしびれが強くなり、休むと一時的に症状が和らぐものです。放置すると、この症状の頻度や強度が増し、短い距離を歩くだけでも痛みやしびれが強くなるため、外出や買い物などの基本的な活動が困難になります。
5. 膀胱・直腸機能障害
脊柱管狭窄症が重症化すると、膀胱や直腸の機能にも影響を及ぼすことがあります。これにより、尿失禁や便秘、排便困難などの症状が現れることがあります。このような機能障害は、生活の質を大幅に低下させるだけでなく、心理的なストレスも増加させます。
6. 精神的な影響
慢性的な痛みやしびれ、日常生活の制限により、精神的なストレスやうつ状態を引き起こすことがあります。痛みが続くことで、睡眠障害や不安感が増し、全体的な生活の質が低下することが多いです。
7. 神経障害
最も深刻な結果として、神経の圧迫が長期間続くことで、不可逆的な神経障害が発生する可能性があります。この場合、痛みやしびれ、筋力低下が永続的になり、治療を行っても完全に回復しないことがあります。
脊柱管狭窄症の治療方法・セルフケアの方法は?新潟市中央区 たかやま接骨院
脊柱管狭窄症の治療には、症状の軽減と進行の防止を目指した様々なアプローチがあります。
1.保存療法
a. 薬物療法
痛みや炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩薬、神経痛に対する薬などが使用されます。これらの薬は、症状を緩和することで日常生活の質を向上させます。
b. 理学療法
理学療法は、筋力を強化し、柔軟性を向上させることで、症状を緩和する効果があります。具体的には、ストレッチやエクササイズ、マッサージなどが行われます。
c. 装具療法
腰部サポーターやコルセットなどの装具を使用することで、腰への負担を軽減し、症状を緩和する方法もあります。これらの装具は、特に長時間の立ち仕事や歩行時に有効です。
d. 生活習慣の改善
体重管理や姿勢の改善、適度な運動を心がけることで、脊柱管狭窄症の症状を予防・改善することができます。日常生活の中で腰に負担をかけない動作を意識することも重要です。
2. 手術療法
保存療法や介入療法で改善が見られない重度のケースでは、手術が検討されることがあります。
a. 椎弓切除術
椎弓切除術は、脊柱管を圧迫している骨や組織を取り除くことで、神経の圧迫を解消する手術です。これにより、痛みやしびれが大幅に改善することが期待されます。
b. 内視鏡下椎間板摘出術
内視鏡を使用して、椎間板の突出部や骨棘を取り除く手術です。内視鏡手術は、従来の開腹手術よりも侵襲が少なく、回復が早いことが特徴です。
脊柱管狭窄症の予防方法は?新潟市中央区 たかやま接骨院
脊柱管狭窄症を予防するためには、日常生活における習慣や姿勢、運動が重要です。
1.正しい姿勢の維持
a. 座り姿勢
長時間のデスクワークや座り仕事を行う場合、背筋を伸ばし、腰を支える椅子を使用することが重要です。足を床にしっかりとつけ、膝は直角に保つよう心がけましょう。定期的に立ち上がり、軽いストレッチを行うことも有効です。
b. 立ち姿勢
長時間立っている場合でも、背筋を伸ばし、骨盤を安定させるように意識しましょう。片足に重心をかけ続けるのではなく、均等に体重を分散させることが重要です。足の疲れを軽減するために、足元に低い台を置いて交互に足を乗せると良いでしょう。
2. 適度な運動
a. 筋力トレーニング
脊柱を支える筋肉を強化することで、腰への負担を軽減できます。特に腹筋や背筋を強化するエクササイズが効果的です。スクワットやプランク、ブリッジなどを取り入れて、定期的に筋力トレーニングを行いましょう。
b. 有酸素運動
ウォーキングやサイクリング、水泳などの有酸素運動は、全身の血行を促進し、筋肉の柔軟性を高める効果があります。無理のない範囲で、週に数回の運動を継続することが推奨されます。
c. ストレッチ
筋肉の柔軟性を保つために、日常的にストレッチを行うことが重要です。特に腰部や脚の筋肉を伸ばすストレッチを取り入れましょう。ヨガやピラティスも、筋力と柔軟性を高めるのに有効です。
3. 体重管理
適正体重を維持することで、腰への負担を軽減できます。過体重は脊柱に大きな負担をかけるため、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。特に脂肪の多い食事を控え、野菜や果物、たんぱく質をバランス良く摂取することが重要です。
4. 正しい作業動作
物を持ち上げる際には、腰を曲げずに膝を曲げて、物を体に近づけて持ち上げるようにしましょう。重い物を持つ場合は、腰だけでなく全身を使って持ち上げることが重要です。また、無理をせず、必要に応じて他の人の助けを借りることも大切です。
5. 定期的な治療と健康チェック
定期的に治療や健康チェックを受けることで、早期に問題を発見し、適切な対策を講じることができます。特に腰脚に違和感を感じた場合は、早めにたかやま接骨院を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。たかやま接骨院では、インボディ(体成分分析装置)にて筋力のバランスを診て運動療法につなげていきます。
6. ストレス管理
ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、脊柱に負担をかけることがあります。リラックスする時間を設け、趣味や瞑想、深呼吸などのリラックス方法を取り入れることが推奨されております。
7. 喫煙の回避
喫煙は血行を悪化させ、脊柱管狭窄症のリスクを高める要因となります。禁煙することで、血液循環が改善され、組織の健康が保たれます。
これらの予防方法を日常生活に取り入れることで、脊柱管狭窄症の発症リスクを低減し、健康な脊柱を維持することが可能です。定期的な運動と正しい姿勢の維持を心がけ、日常生活での腰への負担を最小限に抑えることが大切です。
脊柱管狭窄症は、放置すると痛みやしびれ、筋力低下などが進行し、日常生活に大きな影響を与える疾患です。早期診断と適切な治療が重要であり、保存療法、介入療法、手術療法といった多様な治療方法が存在します。また、正しい姿勢の維持、適度な運動、体重管理、正しい予防策を日常生活に取り入れることが発症リスクの軽減に役立ちます。
脊柱管狭窄症を予防し、健康な生活を送るために、日々の習慣を見直し、適切なケアを心がけましょう。症状が出たら、軽度でも新潟市中央区 たかやま接骨院へご相談ください。